治療のステップアップについて
当院では一般不妊治療(タイミング療法・人工授精)の他、体外受精・顕微授精などの生殖補助医療も行っております。
体外受精についてのご案内
当院では、体外受精を希望される方には、事前にご夫婦でART説明会にご参加いただくことをお願いしております。
ART説明会では、体外受精の流れや注意点、リスクなどについて詳しくお話しします。
体外受精は不妊治療の中でも高度な技術を要するものですので、ご夫婦でしっかりと理解してから決断されることをおすすめします。
ART説明会に参加された後も、ご不明な点やご心配なことがありましたら、遠慮なくスタッフや医師にお尋ねください。当院は、皆様の妊娠を全力でサポートいたします。
治療開始の年齢や治療回数によって保険適用か自費対応となり、当院では保険・自費の治療に対応しています。
先進医療
当院では以下の先進医療の治療が可能です。
- タイムラプス
- 子宮内細菌叢検査(EMMA/ALICE)
- 子宮内細菌叢検査2(子宮内フローラ)
- SEET法
- 子宮内膜受容能検査(ERA)
- 子宮内膜スクラッチ
- 二段階胚移植法
タイムラプスとは?
当院ではVitrolife社のEmbryoScope+ time-lapse sysytemを使用しています
内蔵カメラと顕微鏡を備えたインキュベーターの中で、胚の画像を一定間隔で写真撮影を行い、その写真を連続で写すことにより動画のように見る技術です。
インキュベーターから胚を取り出さない、安定した培養環境での状態で観察を行っていくことができ、2~5日間にわたって個々の胚のタイムラプス動画の作成ができます。
更に、最新のソフトウェアで、最良の胚の選択の可能性を向上させることができます。
EMMA検査 (子宮内膜マイクロバイオーム検査)・ALICE検査( 感染性慢性子宮内膜炎検査)
EMMA検査とは?
より妊娠し易い子宮内環境を準備するために、子宮内膜の細菌細菌叢バランス解析をする検査です。
ALICE検査とは?
妊娠率を高めるために、慢性子宮内膜炎の原因菌を検出します。
子宮内細菌叢検査2(子宮内フローラ)
綿棒またはピペット(吸引方式採取器具)を用いて子宮内腔液を採取します。
その中に含まれる細菌の DNA を検査会社が専門の検査装置で分析し、ラクトバチルス属菌の割合を調べます。
子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium –Embryo Transfer;(SEET 法)
まず、全凍結周期で胚盤胞を育てた培養液を凍結保管しておきます。
その後の凍結融解胚移植周期で、胚盤胞を移植する2~3日前に、保管した培養液を子宮内に注入し、より着床しやすい環境へと促します。
ERA(Endometrial Receptivity Analysis)検査:子宮内膜着床能検査
ERA検査は着床の窓を調べるための検査です。
移植周期と同様に内膜を育て、 着床の準備が整う受容期に、ずれがないか着床の窓を特定するための遺伝子検査(ERA検査)を行います。
胚移植の最適なタイミング(着床の窓)には個人差があります。
早すぎず遅すぎず、適切なタイミングで移植することが大切です。
子宮内膜スクラッチ
胚移植を行う予定の前周期の黄体期、あるいは胚移植周期の移植予定日の10~7日前に、子宮内膜をスクラッチ(擦過)を行います。
スクラッチにより着床しやすい環境を促します。
二段階移植法
まず、全凍結周期で初期胚と胚盤胞の凍結保管を行います。
その後の凍結融解胚移植周期で、初期胚移植を行い、その2~3日後に胚盤胞移植を行います。