着床前検査を受けるまでの流れ

  1. 着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)を希望または相談する場合のお問い合わせは、遺伝カウンセリング担当者まで(簡単な説明と説明書・動画のQRコードのご案内・チェックシート・同意書をお渡しします。)
  2. 日本産婦人科学会のサイト より下記の動画2本をご自宅にて視聴し、理解度をチェックシートにご記入ください。 □動画1「不妊症および不育症を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-A・SR)」について
    □動画2「PGT-Aの検査対象をなぜ限定しているのか」
  3. 遺伝カウンセリング担当医師によるPGT-Aの説明(希望の方のみ)
  4. PGT-A同意書、ARTの同意書、チェックシート提出
  5. 体外受精または 顕微授精、PGT-Aへ

※1~5までの流れに約1~2ヶ月ほどのお時間がかかります。

着床前検査(PGT:preimplantation genetic testing)について

着床前遺伝学的検査PGTは受精卵の段階で染色体や遺伝子の検査を行うことです。

着床の不成功や流産の多くは染色体単位での数の過不足、または染色体の部分的な過不足が原因です。
PGT-A を実施することにより、染色体の数の異常をより早い時期、すなわち子宮に移植する前の段階で見つけることで、妊娠率が高く、流産率が低い胚を選択できる可能性があります。 移植を推奨できる胚が得られた場合には、着床率や妊娠継続率、ひいては出産率の向上が期待できます。

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)

初期流産の70-80%は受精卵の染色体の異数性が原因であることが分かってきました。PGT-Aにて受精卵の染色体が正常かを検査することで、流産率の低下、出産率の向上などART治療成績の改善が期待されます。
PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)は、体外受精と胚移植を行っても着床しなかったり、流産してしまったりで、赤ちゃんの誕生につながらない状態が 2 回以上続いた不妊症のカップルや、流産の経験が 2 回以上ある不育症のカップルを対象としています。

PGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)

PGT-SRは、染色体の構造異常を調べる検査です。流産率の低下、出産率の向上などART治療成績の改善が期待されます。
PGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)は、男女のどちらかに染色体の構造異常があるとわかっていて、それが不育症の原因となっている、もしくはそれが原因となって今後、流産をしてしまう可能性のあるカップルを対象としています。

ご相談・お問い合わせは下記よりお気軽にご連絡ください。

Medi Seq (メディ・シーク)- 胚培養液中Cell Free DNA解析-

最新の研究により、胚から培養液にDNAが出てきていることが明らかになりました。そのDNA を培養液と共に回収し、専門施設にてCell Free DNA解析を行います。

不育症検査

不育症の原因は様々ありますが、原因不明であることが多いとされています。大半のケースは胎児の染色体異常が起こり、偶然が重なったことで起こっていると考えられています。しかし胎児の染色体異常以外の要因として、子宮やホルモン異常、免疫や凝固の異常など以下のような様々な原因も報告されています。
避けられる流産を経験しないためにも、スクリーニング検査にて治療、カウンセリングを行います。検査は個別に必要と思われる場合に行います。

不育症基本検査

原因 検査項目
抗リン脂質抗体膠原病や抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫異常があると全身の血流が固まりやすくなり、血栓が生じることで、胎盤の発育障害を起こすことで流早産、死産の原因になります。 抗核抗体
ループス・アンチコアグラント(LAC)
抗カルジオリピンβ2GP1抗体
抗カルジオリピンIgG抗体
抗カルジオリピンIgM抗体
抗PE抗体IgG
抗PE抗体IgM
血液凝固血液凝固機能異常があると血栓形成のリスクがあり、流早産の原因になります。 トロンビン時間(PT APTT フィブリノーゲン)
第12因子
アンチトロンビンIII
プロテインC活性

2回以上の流産、死産を繰り返した場合、また妊娠10週以降の流産を来した場合に、不育症のリスク因子の検査が勧められます。
保険:約3,000円 自費:約40,000円
上記の経過がない方はすべて自費となります。(約50,000円)

追加検査

同種免疫受精卵(胚)や胎児に対する子宮内での拒絶反応が強く起こり、流産の原因になります Th1/Th2
NK細胞
血液染色体夫婦それぞれがもつ46本の染色体に何らかの異常があると流産を繰り返す原因になります 染色体Gバンド
血中濃度着床環境や妊娠に重要な役割を狙っている物質(ビタミンD、銅、亜鉛)の数値が妊娠に適正か判断します ビタミンD

亜鉛

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