女性スクリーニング検査

不妊治療を希望される方は、まず初期スクリーニング検査を受けていただきます。治療方針を決めるために必要な基本的な検査です。

  • 01|女性ホルモン検査

    卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、エストロゲン、プロゲステロン、抗ミューラー菅ホルモン(AMH)などを調べます。排卵の有無を確認したり、月経不順、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの症状や原因を調べたりするために行われます。

  • 02|一般血液検査

    末梢血液一般検査、生化学検査をおこないます。(1年以内に行った健康診断の検査結果をお持ちの方には行いません。)母児ともに健康に出産してもらうために、妊娠の前には、高血圧、糖尿病など基礎疾患がないかの確認が必要です。検査結果によっては、内科的治療から開始する場合があります。

  • 03|甲状腺機能検査

    甲状腺刺激ホルモン(TSH)甲状腺ホルモン(FT3 FT4)などを測定します。甲状腺は、代謝や成長を調節するホルモンを分泌する器官ですが、女性ホルモンの分泌にも影響を与え、甲状腺機能が低下すると、不妊や、流産のリスクが高まる可能性があります 。

  • 04|経腟超音波検査

    子宮や卵巣の状態を確認します。子宮筋腫や卵巣腫瘍などの婦人科疾患かないかを確認します。

  • 05|子宮卵管造影検査

    両側卵管の通過性や子宮内腔の形状を調べる検査です。子宮や卵管に造影剤を注入し、X線で撮影することで、子宮や卵管の形や通りが正常かどうかを確認します。卵管が狭くなっている卵管狭窄や、卵管に通過性を認めない卵管閉塞の場合には、FT(卵管鏡下卵管形成術)も選択肢の一つとなります。検査後にX線画像をみてもらいながら、結果を説明します。

男性スクリーニング検査

男性ホルモン検査:不妊症や性機能障害などの原因を調べるために行われます。
テストステロン(男性ホルモン)卵胞刺激ホルモン(FSH)黄体形成ホルモン(LH)などを測定し、精子減少症や無精子症などの不妊症の原因検索を行います。

  • 精液検査

    精液の量や精子の数、運動率、形などをチェックして、精子の状態を評価します。精液検査の結果によって、不妊治療の方法や方針が決まります。

男性・女性、共に行っている検査

一般血液検査:末梢血液一般検査、生化学検査を必要に応じておこなっています。(1年以内に行った健康診断の検査結果をお持ちの方には行いません。)

  • 風疹抗体検査

    先天性風疹症候群防止の観点から、風疹抗体の有無を確認しています。

一般不妊治療

タイミング療法:排卵日前に超音波で卵胞の大きさや内膜の厚さを測ったり、おりものの性情を調べたりすることで、排卵日を予測し、タイミングを取ってもらう日をお伝えします。 自宅で排卵検査薬をおこなうことで、より正確に排卵日を知ることができます。
お子さんを望んでから、一年以上経過されているご夫婦へは、人工授精から開始することをお勧めする場合があります。